シーズーは人によくなつく犬として知られ、ペットとしては最も飼いやすい犬種の一つです。最近では、インターネットでシーズーを飼っている人のブログを読むことができ、情報交換もしやすくなっています。しかし、シーズーを家族として迎え長くかわいがるには、正しい知識が必要不可欠です。シーズーの性格やしつけ方、かかりやすい病気などについて知る必要があります。そこで、この記事では、シーズーを飼うときに知っておくべき10のポイントをご紹介しましょう。
この記事を読むことで、シーズーの飼い方・しつけ方や健康を維持する方法がわかります。
01. 実はチベット生まれ
シーズーの歴史
シーズーは、ペットとして飼われている犬の中でも特に歴史の長い犬種です。ここでは、シーズーがどのようにしてペットとして定着したのか? その歴史について紹介します。
チベット秘境の犬だった!
シーズーの起源はチベットにあり、もともとはチベットが清(しん)王朝に献上したラサ・アプソという犬種が祖先だと言われています。このラサ・アプソと中国のペキニーズがかけ合わさったのが、いまのシーズーのはじまりという説が有料です。古くから高級な犬種として知られており、中国では紫禁城でも飼っていたほどのいわゆる「ロイヤル犬」なのです。
イギリスでも大人気
シーズーはもともとアジアの犬でしたが、1920年ころにイギリスに伝わりました。当時のイギリスは、ドッグショーがブームになっており、新たな犬への関心が強かった時代です。シーズーの人気はすぐに広がり、1930年代にはイギリスのケネルクラブで正式に登録されました。やがて、シーズーは全世界でペット犬の立ち位置を不動なものにしていきます。日本での人気はいまでも高く、集合住宅でも飼いやすいのが人気の理由のひとつ。1990年には日本ケネルクラブでの登録数がトップになったほどの主要なペット犬種です。シーズーのブログが多いのもうなずけますね。
シーズーは中国語でライオン
シーズーはもともと中国で「獅子狗」と呼ばれていました。シーズーの名前の由来は、実はこの中国名にあるのです。獅子はライオンのことで、「獅子狗」はライオン犬という意味になります。なるほど、確かに長い毛なので、見た目はライオンのようです。中国語で獅子は「シーズー」、狗は「クウ」と発音します。この獅子の部分だけがそのまま残り、シーズーと呼ぶようになりました。つまり、中国語で「ライオン」と呼んでいるわけですね。
02. シーズーの
特徴・基礎知識まとめ
シーズーを飼う前に知っておくべき特徴や基礎知識をまとめました。シーズーを飼う前に、外見や性格の特徴・寿命について知っておいてください。
シーズーの毛色
毛色がバラエティーに富んでいることもシーズーが人気となっている理由のひとつです。実際、シーズーの毛色は無制限にあるとも言われています。代表的なシーズーの色は、ゴールドとホワイト・ブリンドルとホワイト・そしてブラックとホワイトです。ほかにも、栗毛(くりげ)色などが混じった犬種も人気があります。ただし、シーズーは成長に伴って毛色が変わるため、子犬のころと成犬になってからでは毛色が大きく変わることも珍しくありません。
シーズーの大きさはどのくらい?
シーズーは「四角い体格」と言われています。体高よりも体長がわずかに長いのがその理由です。シーズーの基本的な体高は20センチから27センチほど、体重は4.5キロから8キロになります。小柄な犬であるため、食欲が強いと肥満になりがちです。体重の推移は、通常3か月へ向けて確実に上昇し、4か月目と5か月目から体重の上昇は落ち着きます。その後、1年ほどで体の成長はほぼおさまると思ってよいでしょう。
シーズーの寿命はどのくらい?
シーズーの寿命は、一般に10歳か16歳です。とはいえ、寿命は健康状態や環境によっても大きく変わり、遺伝による影響もあります。中には、20年以上生きる長生きのシーズーも。シーズーの年齢を人間で表すと、1年で4歳年をとるという計算となります。つまり、10年目なら人間で言うところの40歳に相当するということです。
シーズーの性格
シーズーは、警戒心が強く頑固なところもありますが、家族と一緒にいるときは穏やかな性格であることがほとんどです。独立心が強い面もありますが、とにかく家族を大切にします。人になつき、愛情深い性格です。感情表現も豊かなので、かけがえのない家族の一員になること間違いありません。
03. シーズーの
入手方法・価格相場
実際にシーズーを飼ってみたいと思ったとき、どのように入手すればよいのでしょうか? シーズを家族に迎え入れる方法・価格相場についてご紹介します。
シーズーの里親募集
シーズーを飼いたいと思ったら、まずは里親の募集がないかを調べてみましょう。今ではSNSなどでも里親募集の情報を見ることができます。里親探しは基本無料ですが、犬を飼う責任は一緒。ですから、無料で引き取れるからという簡単な気持ちで飼いはじめてはいけません。
時折、「世話が大変だった」「しつけができなかった」など理由で、成犬になったシーズの里親を募集がされているケースもあります。成犬になったシーズーが里親を探している場合は、どこまでしつけがしてあるかを実際に会って確認しましょう。
ブリーダーからシーズーを買う
シーズーを専門に扱っているブリーダーから入手することもできます。ブリーダーからシーズーを買うときには、信頼の置けるブリーダーかどうか確認が必要です。きちんとブリーダーとしての登録をしているか、血統書は正式なものかも確認してください。販売価格は高いですが、安心できるサービスもついており、親がどの犬かもわかるというメリットがあります。
シーズーの価格相場
シーズーをブリーダーから購入する場合、価格の相場は15万円から20万円です。1か月間の医療費保障などもついているブリーダーを選びましょう。決して安い買い物ではありませんので、後悔しないよう慎重に決断してください。
04. シーズーの
飼い方・しつけ方
シーズーと楽しく生活するためには、飼い方やしつけ方が重要です。比較的飼いやすいとはいえ、しつけを間違えると手のつけられない性格になることもあります。ここでは、シーズの飼い方・しつけ方のポイントを紹介しましょう。
1日2回の散歩がおすすめ
シーズーは活発ですが、家の運動だけでは十分ではありません。30分ほどでも構わないので、1日2回は散歩に行きましょう。日に当たることでストレス解消にもなるでしょう。ただし、暑すぎるのは体を悪くする危険もあるため注意してください。適温と直射日光の強さを考え、散歩の時間帯は朝と夕方がおすすめです。
食べる量はコントロールしよう
体が小さい犬種は、肥満になりやすい傾向があります。肥満になると、足関節や腰の病気になりやすいため、一気に体が衰えてしまうことも少なくありません。また、肥満が気管を圧迫して、体が弱くなるケースもあります。定期的な運動とバランスの良い食事を心がけましょう。
シーズーの抜け毛
シーズーは犬の中では比較的抜け毛が少ない犬種です。しかし、毛が多いため、定期的にブラッシングをして皮ふの調子を整えてあげる必要があります。特に、夏の時期などは蒸れやすいため、体臭や皮ふ炎の原因にもなりかねません。
吠え癖・噛み癖のしつけ方
吠え癖や噛み癖を防ぐには、子犬のときのトレーニングがなにより大切です。頑固な性格もあるため、最初は苦労するケースもありますが、吠え癖を直すのは子犬のときしかありません。シーズーは、基本的に吠え癖や噛み癖は少ない犬種です。辛抱強くトレーニングをすれば、通常は数ヶ月で十分トレーニングされた状態になります。
05. シーズーに関する
よくある質問
Q.シーズーはどうすれば性格がよくなりますか?
しつけが大切です。本来の性格はよいため、わがままにならないように注意すれば、性格に問題のあるシーズーにはなりません。愛情をたっぷり注(そそ)ぎ、適度な運動を習慣にしましょう。ストレスの少ない環境で、しつけをしっかりするのが秘けつです。
Q.シーズーがかかりやすい病気はありますか?
シーズーは目の病気にかけることが多いため、目の状態にはいつも注意深くしてください。角膜炎や涙やけと呼ばれる流涙(りゅうるい)症もよくあります。目の上にある毛が長すぎると、目への刺激が増え、目の病気にかけりやすくなるでしょう。トリミングのときに注意深く目の上の毛を切るとともに、定期的な検診をするのがおすすめです。
Q.シーズーは屋外で飼えますか?
シーズーを屋外で飼うのはおすすめできません。毛が長いため、屋外で飼うと衛生面で清潔に保つのが難しくなります。また、寒暖の差に強くないため、体調への影響が心配です。家の中でも適温を気にするべきですから、屋外で飼うのは不可能と考えてください。
Q.シーズーのエサは何がいいですか?
シーズーのエサは通常のドッグフードで問題ありません。体が小さいため、人が食べているものを与えるときには、脂肪や塩分の量、食品添加物の量に気をつけましょう。アレルギー反応が起きると、致命的な問題にもなりかねないため、刺激の強いものや変わったものは与えないように注意してください。
Q.シーズーの寿命を延ばすにはどうすればよいですか?
シーズーの寿命を延ばすには、運動や栄養バランスのとれた食事が何よりも大切です。足腰の強さが十分ではなくなったときに老化が起こり、肥満や運動不足がその原因になります。また、病気による体調の悪化も寿命を縮めるため、衛生管理や病気には気をつけましょう。
06. シーズーに関する
書籍の紹介
シーズーはじめての飼い方・しつけ方
ドッグトレーニングに30年近く携わった三島氏が著者となるこの本は、基本的なシーズーの情報からしつけ方まで詳しく説明しています。子犬の買い方からシニアドッグの世話まで貴重な情報が満載。シーズーがかけりやすい病気への対策を知るにもおすすめです。
シーズーと暮らす7つのカギ
誠文堂新光社が出版するこの本は、子犬の選び方と迎え入れ方、健康を保つ秘けつなど、知っておきたい基本情報を載せています。ドッグショーの情報などもありますが、そのほかの基本的な情報だけでも助けになること間違いありません。
07. シーズーに関する
ブログ一覧
ぱっくちんの七彩村
シーズーのブログとしては昔から有名な「ぱっく」のブログです。シーズーの飼い方について細かな情報が載っているので勉強になります。その後、ブログは「Pack’n Rainbow Village」というブログに移転しますが、現在は「ぱっく」も寿命を迎え、残念ながら更新していません。それでも、「ぱっく」が生きた証(あか)しとして、今後もほかのシーズーユーザーに貴重な情報となるはずです。
太郎、あなたは幸せですか
「太郎」というシーズー犬のブログです。飼い主の花子さんは愛玩動物飼養管理士2級の資格を持っています。実家にいる「モモ」という別のシーズーもでてきて楽しいブログです。ほかのシーズーオーナーのブログリンクもたくさん紹介されています。
08. シーズーに関する
動画紹介
あひるの子をこわがるシーズー
あひるの子はまったくこわがっていないのが対照的。シーズーの性格のよさもわかる動画ですね。
動くおもちゃに好奇心たっぷりのシーズー
警戒心もありながら、友だちになりたい気持ちが表れています。いつまでも見てしまう動画です。
09. シーズーを扱う
ブリーダー・ショップ
シーズー・ブリーダーズ
シーズーのブリーダーと直接やりとりができるポータルサイトです。30日間の医療保障など安心できるサービスも満載。ブリーダー直販では日本一の成約数です。
ベルフレンドJP
東京都中野区にあるシーズーの老舗犬舎です。子犬情報だけではなく、ドッグショーについての情報や交配情報などもたくさんあります。老舗ならではの信頼できるサービスや情報も満載。情報収集のためにも訪れておきたいウェブサイトです。
10. シーズーに関する
資料・関連リンク
シーズー・レスキュー・ネットワーク
いろいろな理由で家族を失ったシーズーを守るための組織です。里親会も開いているため、真剣に里親になりたい方にはおすすめ。かわいいシーズーを守るための支援もできます。
わんちゃんグッズ専門店「ベルフレンド」
シーズーの犬舎として有名なベルフレンドJPが経営するオンライン通販ショップです。シーズーに特化した商品が豊富で、ほかでは見当たらないほどの品ぞろえ。5,400円以上の買い物で送料が無料になるのも助かります。
まとめ
いかがでしたか?シーズーは感情が豊かで人なつっこい性格です。シーズーとの暮らしは楽しい生活になること間違いなしですが、シーズーは体がそれほど強いわけではありません。特に、目の病気や足腰の状況には注意が必要です。適度な運動とバランスのよい食生活を心がけてください。かけがえのない家族として、シーズーとの生活を楽しみましょう。